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歯茎の黒い点の原因は?対策方法はある?

序文

歯茎を始めとした口腔粘膜は、基本的にきれいなピンク色をしています。そこに黒い点が生じると極めて目立つことから、病気なのではないかと不安に感じる方も多いです。実際、歯茎の黒い点は、深刻な病気の症状である可能性もゼロではないため、軽視はせず適切に対処することが大切です。ここではそんな歯茎の黒い点の原因や対策方法について解説をします。

歯茎の黒い点ができた時に考えられる原因

歯茎に黒い点が認められた場合は、以下の原因が考えられます。

原因1:生理的なメラニン色素沈着

私たちの皮膚は、加齢とともにメラニン色素が沈着して黒ずむことがあります。それは口腔粘膜でも起こり得ます。具体的には、歯茎や口唇、頬粘膜などに黒い点が現れるのですが、病的なものではなく、生理的な現象なので積極的な対策・治療は不要です。

原因2:色素性母斑(しきそせいぼはん)

色素性母斑とは、いわゆる“ほくろ”です。専門的には、メラニン色素産生細胞の過誤腫(かごしゅ)と呼ばれるもので、歯茎の黒い点もしくは黒い腫瘤として現れることがあります。

原因3:メタルタトゥー

銀歯の歯茎に黒い点、もしくは黒いシミが見られる場合は、メタルタトゥーの可能性が考えられます。メタルタトゥーとは、銀歯から溶け出した金属イオンが歯茎に沈着して、黒い点やシミを作る症状です。メタルタトゥーは、口元の審美性を低下させますが、健康被害をもたらすことは稀といえます。

原因4:悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)

悪性黒色腫とは、歯茎や頬粘膜に現れる悪性の黒色病変です。歯茎に黒い点として現れることもあれば、広範囲に及ぶ口腔粘膜が黒く着色されたような見た目を呈することもあります。文字通り悪性の病変なので、早急に対処する必要があります。

原因5:全身の病気

アジソン病やポイツジェガース症候群、レックリングハウゼン病などの全身疾患では、その症状のひとつとして、歯茎の黒色病変が認められる場合があります。

原因に対する対策は?

歯茎の黒い点は、原因に応じて対策方法も変わります。

生理的なメラニン色素沈着:特になし

生理的なメラニン色素沈着は、誰にでも起こり得る症状で、実害はほとんどないため、特別に対処する必要もありません。

色素性母斑:摘出が望ましい

ほくろである色素性母斑は、体に害をもたらすことはほとんどありませんが、稀に悪性化することがあるため、可能であれば外科的に摘出するのが望ましいです。外科的に摘出すべきかどうかは、精密に検査してみなければわかりません。いずれにしてもほくろのような黒い点が歯茎や口腔粘膜に見られた場合は、歯科医院で診察を受けることが推奨されます。

メタルタトゥー:メタルフリー治療とガムピーリング

メタルタトゥーも実害はないものの、審美面におけるデメリットが気になる方も少なくないです。そうしたケースでは、まずメタルタトゥーの根本的な原因となっている銀歯をセラミックやレジンなどに交換することをおすすめします。いわゆるメタルフリー治療なら、歯茎の黒い点やシミが増えることはなくなります。もうすでに生じてしまった歯茎の黒い点は、ガムピーリングという方法で改善できることがあります。ガムピーリングとは、漂白作用のある薬剤を使って、古い歯茎から新しい歯茎へと作り変える治療法です。

悪性黒色腫:外科療法・化学療法・放射線療法

悪性黒色腫による歯茎の黒い点やシミは、必ず医学的な治療が必要となります。具体的な治療法は、病気の進行度によって大きく変わります。

他の臓器に転移していない場合

悪性黒色腫は、がんとほぼ同じものと考えて間違いではありません。そのため悪性黒色腫の治療方針を決定する際には、他の臓器に転移しているか否かが重要なポイントとなります。悪性黒色腫が他の臓器に転移していない場合は、患部を外科的に切除し、術後には化学療法を行います。必要に応じて、所属リンパ節も併せて切除する場合があります。

他の臓器に転移している場合

悪性黒色腫の病変が他の臓器に転移している場合は、患部とリンパ節の切除を行いますが、広範囲の転移が認められる場合は、分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害剤を使った化学療法をメインに、放射線療法や外科療法などを併用することもあります。

全身の病気:該当する病気の治療

全身の病気が原因で歯茎に黒い点が見られるケースは、その病気の治療を行う必要があります。

まとめ

今回は、歯茎の黒い点の原因や対策方法について解説しました。歯茎に黒い点が現れる原因としては、生理的なメラニン色素沈着、色素性母斑、メタルタトゥー、悪性黒色腫、全身の病気などが挙げられます。歯茎の黒い点の原因は、特別な対策が必要ないものと早急な処置、治療が必要なものに分かれるため、ご自身の症状で迷ったらまず歯科医院に相談することをおすすめします。仮に生理的なメラニン色素沈着であったとしても、病気でないことがわかるだけでもメリットは大きいです。

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